妊孕性に関わるPOIの問題点は何か
POIと診断された女性には、自然妊娠の可能性は極めて少ないことを話しておく必要がある。また、POIの女性が妊娠を回避したい場合には、避妊を試みることが勧められる。
不妊治療はどの程度有効か
・POIと診断された女性には卵巣機能を活性化させたり、自然妊娠率を高めるような信頼できる対応法は存在しないと知らせる必要がある。
・POIと診断された女性には、妊孕性温存の機会は失われていることを知らせる必要がある。
POIにかかわる産科的リスクは何か
特発性POIと診断された場合、あるいは大部分の化学療法後における自然妊娠は一般人と比較し、産科的リスクや新生児にかかわるリスクの上昇をもたらさないことが確認されている。
POIと診断された女性において妊娠に関する適合性をどのように調べるべきか
・Turner症候群と診断された女性は、心血管専門医による成人型先天性心疾患の検査や一般的な内科的/内分泌学的な検査を受ける必要がある。
・POIと診断された一部の女性において妊娠に伴い問題が発生するリスクは上昇することから、卵子提供を用いたARTは生命を脅かす結果をもたらすこともあり、必ずしも適切な選択ではないこともあることを考えておく必要がある。
骨の健康状態にPOIはどのような影響をもたらすのか
・POIは骨密度の減少を招く。
・骨密度の減少に伴って、骨折のリスクが高まることを考えておく必要がある。
骨に関わる問題の予防と改善のための治療法の選択肢は何か
・POIの女性は、運動、禁煙、正常体重の維持に努めるなどの健康的なライフスタイルを維持する必要がある。
POIの女性において骨の健康状態をどのようにモニターすべきか
・診断や治療の過程において骨密度が正常と判定されたPOIの女性が、適切なエストロゲン補充を試みている場合にはDEXAによる検査を反復して行う必要はない。
・骨粗鬆症と診断され、エストロゲン補充療法やその他の治療が開始された場合には、骨密度の測定を5年以内に行う必要がある。骨密度が減少している場合には、その原因となるその他の因子について考えてみる必要がある。
心血管系のリスク因子をどのようにモニターすべきか
POIと診断された女性においては、心血管系のリスクを調べてみる必要がある。少なくとも血圧、体重、喫煙の状態を毎年モニターし、もし適応となればその他のリスク因子についても調べてみる必要がある。
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