不妊治療

WHOタイプIIの無排卵およびCC障害のある女性におけるクエン酸クロミフェンまたはゴナドトロピン; EMTの役割について

Clomiphene citrate or gonadotrophins in women with WHO type II anovulation and CC failure; a role for EMT?

6回目のクロミフェンによる排卵周期において測定された子宮内膜の厚さはその後クロミフェンを継続するかあるいはゴナドトロピンに変更するかの意思決定するためのバイオマーカーとなることが明らかとなった。

WHOのタイプ 2型無排卵症と診断されクロミフェンが無効の女性においてクロミフェンを選択するかあるいはゴナドトロピンを選択するか決定するために子宮内膜の厚さがバイオマーカーとなるか否か検討した。

無作為化する前のクロミフェン周期の子宮内膜の厚さが380名の女性において利用可能であった。それらの中の 190名をクロミフェン群、190名をゴナドトロピン群に分けた。子宮内膜の厚さが 8mm未満の 169名の女性(44%)において生児出産率はクロミフェンでは 33%、ゴナドトロピンでは 54%、その相対リスクは0.64という結果であった。

一方、子宮内膜の厚さが 8mm超の 211名(56%)の女性において生児出産率はクロミフェンで 53%、ゴナドトロピンで48%その相対リスクは1.11であったが統計的有意差は得られなかった。

これらの結果から子宮内膜の厚さと治療の成功率との間には有意な相関があることが明らかとなった。

子宮内膜の厚さが8mm以上の女性においては8mm未満の女性と比較しクロミフェンを用いた女性における生児出産率のハザード比は 1.37と有意な上昇が認められた。生児出産までの平均時間は子宮内膜の厚さが 8mm超の群においては5.4周期、8mm未満の例においては5.8周期で2群間で統計的有意差が認められた。

ゴナドトロピンによる治療を受けた女性における生児出産に対するハザード比は子宮内膜の厚さが 8mm超であった場合においては 8mm未満の群と比較し 0.85であったが統計的有意差は得られなかった。生児出産までの平均期間は子宮内膜が8mm超の群おいては5.2周期、8mm未満の群においては4.9周期であったが統計的有意差は得られなかった。

E.Bordewijk1, N. Weiss1, C. Lambalk2, M. Goddijn1, P. Hompes2, F. van der Veen1, B. Mol3, M. van Wely1.

1Academic Medical Center, Center for Reproductive Medicine, Amsterdam, The Netherlands.
2VU University Medical Center, Center for Reproductive Medicine, Amsterdam, The Netherlands.
3Monash University, Department of Obstetrics and Gynaecology, Melbourne,Australia.

関連記事

  1. 不妊治療

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について③

    妊孕性に関わるPOIの問題点は何かPOIと診断された女性には、自然…

  2. 不妊治療

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について①

    ESHREガイドライン作成グループは、POIの診断と治療に関する31の…

  3. 不妊治療

    女性癌患者への不妊治療オンラインカウンセリングの有用性について

    女性の癌患者において、オンラインによる意思決定の支援を提供することに…

  4. 不妊治療

    原因不明の不妊症に対する介入:系統的レビューとネットワークメタアナリシス

    IVFと卵巣刺激下のIUIは最も有用性が高かった。安全性は低いという…

  5. 不妊リスク

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について④

    POIと診断された女性における泌尿生殖系の問題に対しどのような治療法が…

  6. 不妊治療

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について②

    <中心的な質問と勧告>本疾患を何と呼ぶのか1942年に初めて原…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

サイト情報をキャッチ

Push7でプッシュ通知を受け取る:



FeedlyでRSS購読をする:



>> プッシュ通知やRSSについてはこちらをご覧下さい

最近の記事

記事ランキング

アーカイブ

最近チェックした記事

まだありません

最近のコメント

    1. ART

      なぜ、正倍数性の胚盤胞を移植しても継続妊娠に至らないのか考察した論文②
    2. ART

      同一月経周期に2回刺激採卵する方法が、低反応性の不妊症患者でも有効である可能性を…
    3. 不妊治療

      WHOタイプIIの無排卵およびCC障害のある女性におけるクエン酸クロミフェンまた…
    4. 未分類

      自家幹細胞卵巣移植(ASCOT)により反応不良者(PR)の女性に5回の妊娠が成立…
    5. 不妊リスク

      ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について④
    PAGE TOP