砂糖を添加した清涼飲料水の摂取量が多い男性は、前進運動精子率が低い傾向にあります。痩せた男性においてその傾向は高まり、過体重や肥満の人にはあまり認められませんでした。
このことから、妊娠を考えている男性は、砂糖添加清涼飲料水の摂取量はなるべく少なくした方がいいと考えられます。
食物、砂糖添加清涼飲料水、精液所見
砂糖を添加した清涼飲料の摂取量が多い男性においては、精子の運動率は低下することが健康な若い男性において確認された。
Sugar-sweetened beverage intake in relation to semen quality reproductive hormone levels in young men Y.H.Chiu,M.C.Afeiche,A.J.Gaskins,P.L.Williams,J.Mendiola,N.J?rgensen,S.H.Swan,and J.E.Chavarro Hum Reprod.2014 Jul;29(7):1575-1584
砂糖を添加し甘みを強化した飲料水が、男性の生殖機能にどのような影響を与えるかということに関する研究は少ない。
主に、焦点が当てられている物質はカフェインで、精液所見との関係に関する研究結果が報告されている。齧歯類を対象とした動物モデルにおいては、砂糖添加飲料水が雄性の妊孕性を低下させる可能性が示唆されている。
今回、砂糖を添加した飲料水の消費が精液所見とどのような相関があるか調べた。
18~22歳の男性から精液と血液の提供を受けた。質問票を用いた食物摂取の状態を調べ、砂糖添加清涼飲料と精液所見に関わるパラメーターおよび生殖に関わるホルモンとの相関を分析した。
砂糖添加清涼飲料水の摂取は前進運動精子率と負の相関を示した。
砂糖添加清涼飲料水の摂取が最も高い四分位(1日1.3回以上)の群においては一番低い四分位(1日0.2回未満)の群と比較し、前進運動精子率は9.8ポイント低下した。この相関は痩せた男性において高まり、過体重あるいは肥満の男性では有意な相関は認められなかった。砂糖添加清涼飲料水の摂取は他の精液所見や生殖に関わるホルモンレベルとは相関しなかった。
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