不妊リスク

ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について④

POIと診断された女性における泌尿生殖系の問題に対しどのような治療法があるか

泌尿生殖系の症状が認められた場合には、エストロゲンの局所療法が有効である。

POIは神経機能にどのような影響を及ぼすのか、またその管理の選択肢は何か

POIの女性にはライフスタイルに関するアドバイスを提供し、認知障害のリスクを低下させるよう指導する必要がある。

性生活に対するPOIの影響はどのようなものがあるか

・POIと診断された女性には、性生活に関する問題や性機能について定期的に尋ねてみる必要がある。
・POIと診断された女性には、テストステロン補充について適切なカウンセリングを提供する必要がある。

POIにはどのような治療法が必要か

POIと診断された女性には、ホルモン補充療法が心血管系の疾患の予防や骨の健康状態の維持をはかる上で有用である。

ホルモン補充療法の適切な選択肢は何か

・エストロゲン補充療法には、17βestradiolがethinyl estradiolや結合型エストロゲンよりも望ましいと考えられているが、それを支持する根拠のレベルは高くはない。micronized natural progesteroneを併用することによって子宮内膜に対する予防効果が得られるとする根拠が得られている。
・androgenを使用することの有用性が一部のデータで示されているが、長期的な健康状態に及ぼす影響は明らかになっていない。
・androgen療法を試みる場合には、3~6か月後には治療効果を確認し、24か月以内に限って使用する必要がある。
・Turner症候群と診断された場合、生殖年齢の期間中ホルモン補充療法を試みる必要がある。
・ホルモン補充療法は乳癌生存者には禁忌となるが、偏頭痛は禁忌とはならない。

若年者において思春期の誘発をどのように行うべきか

・若年女性にホルモン補充をどのように行うべきかということに関しては結論は得られていないが、12歳ごろから低用量の17-β estradiolを2~3年かけて徐々に増量する方法が試みられている。
・投与経路に関しては結論は得られていないが、経皮的投与が生理的な効果をもたらす可能性もある。
・思春期を引き起こすために経口避妊薬を使用することを禁忌とする論文もあるが、その根拠のレベルは低い。

関連記事

  1. 不妊治療

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について①

    ESHREガイドライン作成グループは、POIの診断と治療に関する31の…

  2. 不妊リスク

    ガン罹患後の不妊リスクについて

    一定の非婦人科の癌に罹患した思春期/若年女性の生存者はその後に不妊と…

  3. 不妊治療

    ESHREガイドラインにおけるPOIの診断と治療について③

    妊孕性に関わるPOIの問題点は何かPOIと診断された女性には、自然…

  4. 不妊リスク

    子宮外妊娠における卵管切除術はその後の妊孕性にポジティブな影響はもたらさないという結果が得られた論文…

    ごくわずかな有益性は除外することはできないが、子宮外妊娠における卵管切…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

サイト情報をキャッチ

Push7でプッシュ通知を受け取る:



FeedlyでRSS購読をする:



>> プッシュ通知やRSSについてはこちらをご覧下さい

最近の記事

記事ランキング

アーカイブ

最近チェックした記事

    最近のコメント

      1. ART

        卵巣刺激下のIUIによって継続妊娠率の向上が見られたことを示した論文
      2. ART

        チョコレート嚢胞以外の良性卵巣腫瘍の摘出が、卵巣予備能にどのような影響を与えるか…
      3. ART

        35歳未満の女性におけるⅠ型糖尿病とAMHの関係性についての論文
      4. ART

        精子にHPVが認められた場合、自然妊娠とARTによる妊娠の累積妊娠率は有意に低下…
      5. ライフスタイル

        環境汚染物質がヒトの生殖にとって大きな脅威になる可能性を示した論文
      PAGE TOP