ART

IVF患者の最適な刺激プロトコルを選択するための人工知能ベースのアルゴリズムの開発と検証

AIを利用した予測モデルを作成したところ初回のIVFを受けた患者において卵丘-卵コンプレックスの数とMII期卵の数を高い精度で予測できるという結果が得られた。

AIを利用したアルゴリズムによって初回のIVFを受ける患者において異なった卵巣刺激プロトコールによってどのような卵巣の反応性が得られるか予測できるか否か検討した。

初回の6,952IVF周期のデータベースを用いた。予測因子には患者の年齢、BMI、血液型、喫煙の状態、治療の理由、民族、胞状卵胞数、FSH、エストロゲンレベル、LHレベル、初経年齢を用いた。データベースに含まれる治療周期の80%を用いてアルゴリズムを作成した。残りの20%を用いて有用性を確認した。

分析されたデータベースに含まれた女性は平均年齢37.6歳、BMIは24.2、平均卵丘-卵コンプレックスは10個、MII期卵は7.2個であった。

最上の結果はRandom Forestアルゴリズムを用いたものであった。卵丘-卵コンプレックスの数との相関は0.829であった。AIを用いたアルゴリズムは81%の精度で治療前の各種要因から得ることができるMII期卵の数を予測することができる。

Development and validation of an artificial intelligence based algorithm for the selection of an optimal stimulationprotocols in IVF patients

N.Correa1, S. Brazal2, D. García2, M. Brassesco1, R. Vassena2.

1Centro de Infertilidad y Reproducción Humana CIRH, Assisted Reproduction, Barcelona, Spain.

2Clínica EUGIN, Research Department, Barcelona, Spain.

関連記事

  1. ART

    卵巣刺激下のIUIによって継続妊娠率の向上が見られたことを示した論文

    原因不明不妊カップルにおいて、卵巣刺激下のIUIを施行することによって…

  2. ART

    IVFに用いられる胚培養液が、治療結果と新生児の出生体重に影響を及ぼすことを示した論文

    IVFに用いられる胚培養液は、治療結果と新生児の出生体重に影響を及ぼす…

  3. ART

    IUIの緩慢注入法について

    35歳未満の女性においては、4時間にわたって子宮腔に低濃度の精子を注入…

  4. ART

    なぜ、正倍数性の胚盤胞を移植しても継続妊娠に至らないのか考察した論文①

    卵子や胚を取り巻く環境には、加齢やライフスタイル、心理的ストレス、栄養…

  5. ART

    35歳未満の女性におけるⅠ型糖尿病とAMHの関係性についての論文

    35歳未満の女性において、I型糖尿病を有している場合には糖尿病を有して…

  6. ART

    胚の着床には子宮内膜と胚の同調が必要であることを示した論文

    生存能力の高い胚であっても受容能のない子宮内膜に移植された場合には不成…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

サイト情報をキャッチ

Push7でプッシュ通知を受け取る:



FeedlyでRSS購読をする:



>> プッシュ通知やRSSについてはこちらをご覧下さい

最近の記事

記事ランキング

アーカイブ

最近チェックした記事

    最近のコメント

      1. ART

        全胚凍結戦略がARTにもたらすもの〜有用性と適正な評価の必要性
      2. ART

        世界におけるARTの実施状態とその結果について調査した論文
      3. ART

        35歳以上の女性において、乳製品摂取量がARTでの生児出産率に影響するという論文…
      4. ART

        体外受精後のOHSSによる入院
      5. ART

        IVF患者の膣微生物叢を調べるqPCRテストは、異常膣微生物叢の有無を調べて臨床…
      PAGE TOP